「SDGs販促」制作時はまずガイドラインの一読を。
猫も杓子も「SDGs」
「SDGs(エスディージーズ)」
今ではこの言葉とあの鮮やかなアイコン群を見かけない日はないですよね。
SDGsとは一体何なのかざっくり言うと、2015年に国連サミットで採択された、「持続可能でよりよい世界を目指す国際目標」のこと。17個の目標(脱炭素、貧困問題、教育格差問題など)を加盟国みんなで取り組んでやっていこうよ、というものです。
SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省
今や猫も杓子もSDGsで、企業も続々と自社のSDGs活動を表明しています。
テレビでは特番が組まれ、公共施設や駅のホームにはでかでかとした販促が展開。
なぜこんなにも沢山の企業や団体が活動表明をしているのかというと、「企業価値を上げるため」はもちろんのこと、国連が「投資家は企業に投資をする際、会社の財務情報だけでなく、環境や社会へ配慮しているかどうかも見るべき」と提言しており、このことも流れが大きくなっている要因のようです。
私ももれなくこのムーブメントに飲まれ、SDGs活動を表明するための販促を制作したことがあります。
ガイドラインを読んでみると、ロゴ使用には様々な規約があるとのこと。世間で多く使用されているからといって、安易な使用は避けた方がよさそうです。
目標アイコンは左寄せ、横並びでないといけない、など細かなルールがあります。対応するために公式HPできちんと確認することが大事ですね。
http://SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン | 国連広報センター
ガイドライン記載外の不明なことはメールで質問ができるのですが、英語で書いて送らなければいけないようです。少しハードルが上がりますよね。軽率に送ることもできず「う~ん、、、」と悩んだ思い出があります。
「SDGsウォッシュ」って知ってる?
さて、こんなふうに仕事や日常でSDGsに少しばかり触れていて「流行ってるなぁ…」と思うくらいだったのですが、活動が浸透するにあたって「SDGsウォッシュ」という言葉が各所で聞かれるようになりました。
SDGsウォッシュとは、SDGsに取り組んでいるように見せかけること。
語源は、表面上を見せかけるという意味の「whitewash(ホワイトウォッシュ)」と、環境を示す「green」を掛け合わせた「greenwash(グリーンウォッシュ)」という造語から来ていて、環境に配慮していると見せかけた企業を批判する言葉です。
たとえば、広告ではリサイクル素材を使用した商品であることを強調しているけれど、実際にはそういった素材をごく少量しか使用していない…などや、プラスチック容器を紙素材でコーティングしてエコボトルに見せかける、というようなものが「greenwash(グリーンウォッシュ)」にあたります。
環境活動に取り組んでいると見せかけるよう、広告にエコやフレンドリーのような曖昧な言い回しを使って根拠のない情報を出したり、より悪いものと比較して相対的に良く見せているものもあります。また、自然をイメージさせる写真を使って印象操作をすることもよくある手段。
SDGs活動に取り組んでいるけれど、実は効果に疑問があるよ…ということなのです。
最近では、SDGsウォッシュにあたる企業の摘発のようなことも起こっているよう。最悪、不買運動にもつながりかねない事態になってしまうので、イメージアップと飛びつくまえに、正しく活動の意味や意義を認識しておかないといけないなと考えさせられます。
個人的にはね、
今までで既にやっている活動に対して「SDGsやっていますよ!」と当てはめてしまうと結局何も変わっていかない気がするので、やっぱりその活動に対しても具体的な目標値を挙げて達成していくことが必要だと思っています。
そうするための仕組みや方法にどんなものがあるのか興味を引かれます。